年度更新・算定基礎届

従業員数1人〜29人

年度更新・算定基礎届とは

年度更新と算定基礎届は、企業が従業員の社会保険や労働保険に関する適正な保険料を計算・納付するために毎年行う重要な手続きです。これらの手続きを正確に行うことで、従業員が適切な社会保険や労働保険の給付を受けられるようになり、企業も法令を遵守することができます。

年度更新とは

年度更新は、企業が毎年6月1日から7月10日までの期間に、労働保険（労災保険・雇用保険）の確定保険料と概算保険料を申告・納付する手続きです。

1.確定保険料の申告・納付

前年度の実際の従業員の賃金に基づいて、労災保険と雇用保険の確定保険料を計算し、その分を申告します。

2.概算保険料の申告・納付

次年度の賃金見込みに基づいて、概算保険料を計算し、前年度の確定保険料とともに申告・納付します。

3.年度更新の目的

労働保険料は、労働者の保護と企業のリスク管理のために不可欠です。年度更新を行うことで、過不足なく保険料を納付し、適切な保険給付を受けられるようになります。

算定基礎届とは

算定基礎届は、毎年7月に、企業が従業員の4月から6月の給与（報酬）を基に、社会保険（健康保険・厚生年金保険）の標準報酬月額を決定するための手続きです。

1.標準報酬月額の決定

4月から6月に支払われた給与を基に、社会保険料の基準となる標準報酬月額を決定します。これにより、社会保険料が毎月どのくらい徴収されるかが決まります。

2.算定基礎届の提出

毎年7月10日までに、企業は従業員ごとの標準報酬月額を記載した「算定基礎届」を年金事務所に提出します。

3.算定基礎届の重要性

正確な標準報酬月額を基に社会保険料が計算されるため、適切な保険料の納付と給付が確保されます。また、従業員が適正な給付を受けるためにも、この手続きは重要です。

年度更新・算定基礎届を適切に行うメリット

1.法令遵守の確保

年度更新と算定基礎届の手続きを適切に行うことで、労働基準法や社会保険に関する法令を遵守することができます。これにより、行政からの指導や罰則を回避することができます。

2.従業員の安心感とモチベーション向上

正確な保険料納付と適正な給付が確保されるため、従業員は安心して働くことができ、モチベーションの向上にもつながります。

3.リスク管理の強化

労災保険や雇用保険の適切な管理により、企業が抱える労務リスクを最小限に抑えられます。また、社会保険の適正な管理ができていれば、年金や健康保険の給付トラブルも防げます。

社労士による年度更新・算定基礎届のサポート

社労士は、企業が年度更新と算定基礎届の手続きをスムーズに進めるためのサポートを提供します。労働保険や社会保険の保険料計算、必要書類の作成、提出代行、さらに法改正に伴う対応のアドバイスなど、トータルで企業の労務管理を支援します。社労士に依頼することで、企業は煩雑な手続きを効率化し、業務の負担を軽減することが可能です。