事業規模に応じた労務管理支援のご提案

両立支援等助成金

従業員数51人〜100人

両立支援等助成金とは

両立支援等助成金は、企業が従業員の仕事と家庭生活の両立を支援するための制度や環境を整備する際に、その費用の一部を補助する助成金です。特に、育児休業や介護休業の取得促進、職場復帰支援、短時間勤務制度の導入など、従業員が安心して仕事と家庭を両立できるような職場環境の整備に対して支給されます。これにより、企業が育児や介護に取り組む従業員をサポートしやすくなり、結果として従業員のモチベーション向上や離職防止にもつながります。

両立支援等助成金の種類

1.出生時両立支援コース(子育てパパ支援助成金)

男性の育児休業取得を促進する企業に対する助成金です。男性が育児休業を取得しやすい職場環境を整えるために、育児休業の取得を促進する取り組みを行った企業が対象となります。男性の育児休業取得の促進により、家庭と仕事の両立を支援し、職場の育児支援意識の向上を図ります。

2.介護離職防止支援コース

従業員が介護のために仕事を辞めることなく、仕事と介護を両立できるように支援する企業を対象とした助成金です。介護休業や介護のための短時間勤務制度、在宅勤務制度の導入など、従業員が介護をしながら働ける環境を整備するための取り組みを支援します。

3.育児休業支援コース

育児休業の取得および職場復帰を支援する取り組みを行った企業に対して助成金が支給されます。育児休業を取得しやすくするための取り組みや、復職後の短時間勤務やフレックスタイムの導入など、職場復帰しやすい環境を整える企業が対象です。

4.介護支援コース

介護休業の取得を促進し、介護と仕事の両立を支援するための助成金です。介護休業の取得を促進する取り組みを行ったり、介護しながらでも働きやすい制度を整えた企業が対象となります。

両立支援等助成金を活用するメリット

1.従業員の離職防止

仕事と家庭の両立がしやすい職場環境を整えることで、育児や介護が必要な従業員の離職を防ぐことができます。これにより、企業は貴重な人材を失わずに済み、長期的な人材確保に役立ちます。

2.従業員のモチベーション向上

両立支援制度が整っていることで、従業員は安心して育児や介護に取り組むことができ、心の負担が軽減されます。その結果、職場への信頼感が高まり、モチベーションの向上や生産性の向上につながります。

3.企業イメージの向上

育児や介護に配慮した職場環境を整備する企業は、社会的な評価が高くなり、企業のブランドイメージ向上につながります。これにより、求職者にとっても魅力的な企業となり、人材確保の面でも有利になります。

4.助成金によるコスト負担の軽減

新しい制度やサポートを導入するにはコストがかかりますが、両立支援等助成金を活用することで、その負担を軽減することができます。企業が従業員の両立支援に取り組む際の経済的なハードルを下げることができます。

両立支援等助成金の申請手順

1.支給要件の確認

助成金の種類ごとに支給要件が異なるため、自社がどの助成金を申請できるかを確認します。必要な取り組みや条件を満たしているかを事前に確認し、申請に向けた準備を進めます。

2.両立支援制度の導入と実施

申請する助成金に応じて、育児休業制度や介護休業制度の整備、男性の育児休業取得促進の取り組みなどを実施します。導入する制度の内容や従業員への周知方法、利用状況をしっかりと記録しておくことが重要です。

3.申請書類の作成と提出

必要な書類を作成し、管轄の労働局や助成金の支給窓口に提出します。申請書類には、両立支援制度の実施内容や利用状況の証拠書類も含まれますので、正確かつ詳細な記載が求められます。

4.審査と助成金の受け取り

申請書類が受理された後、審査が行われ、支給が認められた場合には助成金が企業に支払われます。支給が決定するまでには一定の時間がかかることもあるため、早めの申請が望ましいです。

まとめ

両立支援等助成金は、企業が従業員の仕事と家庭の両立を支援するための取り組みを促進するために非常に有効な手段です。特に、育児や介護が必要な従業員に対して、働きやすい職場環境を提供することは、企業の社会的な責任(CSR)の一環でもあり、企業イメージの向上にもつながります。助成金を上手に活用することで、企業にとっての経済的な負担を軽減しつつ、従業員の安心感を高める取り組みが実現できます。
企業が成長し続けるためには、従業員が安心して働ける環境作りが不可欠です。両立支援等助成金を活用し、育児や介護をしながらでも働きやすい職場を目指して、企業の魅力をさらに高めていきましょう。

藤井 健介

監修:藤井 健介

社会保険労務士法人 日本経営労務 代表

特定社会保険労務士・ファイナンシャルプランナー・MBA

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