事業規模に応じた労務管理支援のご提案

賃金台帳作成

従業員数1人〜29人

賃金台帳作成とは

賃金台帳は、企業が従業員に支払った賃金に関する詳細な記録を行うための帳簿です。労働基準法により、すべての使用者(雇用主)は、従業員ごとに賃金台帳を作成・保管する義務があります。賃金台帳は、給与計算の基礎となる重要な情報を整理し、適切な賃金の支払いを行うために欠かせない書類です。また、賃金台帳が適切に作成されていることで、労働基準監督署の調査にも対応でき、法令遵守の証明となります。

賃金台帳に記載すべき主な項目

1.従業員の基本情報

氏名、性別、入社日、職務内容など、従業員を特定できる情報。

2.賃金計算期間

毎月の賃金計算の対象となる期間。賃金台帳には、この計算期間を明記します。

3.労働日数・労働時間

月の総労働日数、総労働時間、残業時間、休日出勤時間など、労働に関する詳細な時間情報を記録します。

4.基本給および手当

基本給のほか、役職手当、家族手当、通勤手当、残業手当など、各種手当の内訳を記載します。

5.控除項目

所得税、住民税、社会保険料(健康保険料、厚生年金保険料、雇用保険料)など、給与から控除される項目を記載します。

6.総支給額および手取り額

基本給と各種手当の合計である総支給額と、控除後の手取り額を記載します。

賃金台帳作成の重要性

1.法令遵守

賃金台帳を作成することは労働基準法で義務付けられています。不適切な賃金台帳の作成や管理が発覚すると、企業は罰則を受ける可能性があります。正確な記録を保持することで、法令遵守を徹底し、労務トラブルを未然に防ぎます。

2.労務トラブルの防止

賃金台帳が適切に管理されていれば、賃金に関する従業員とのトラブルを防ぐことができます。例えば、未払い残業代や控除ミスに関する問題が発生した場合でも、賃金台帳の記録を基に迅速かつ正確に対応できます。

3.給与計算の透明性と信頼性の確保

賃金台帳に詳細な賃金情報を記載することで、従業員が自分の給与内容を確認した際に、給与計算の透明性が確保され、企業への信頼性が向上します。
社労士による賃金台帳作成のサポート
社労士は、企業が賃金台帳を正確に作成・管理できるようサポートを提供します。賃金台帳の項目や記載方法に関するアドバイスを行い、法令に準拠した適正な賃金台帳の整備を支援します。また、給与計算業務の効率化や、デジタルシステムを活用した賃金管理の導入についてもサポートし、企業がスムーズに賃金台帳を運用できるようバックアップします。

DX(デジタルトランスフォーメーション)を活用した賃金台帳管理の効率化

1.給与計算ソフトの導入

賃金台帳を手作業で作成するのではなく、給与計算ソフトを導入することで、入力ミスを防ぎ、正確なデータ管理が可能になります。自動的に台帳が生成され、過去のデータも簡単に確認できるため、業務効率が向上します。

2.クラウドシステムによるデータ管理

クラウド型のシステムを利用することで、賃金台帳のデータを安全に保管し、必要な時にどこからでもアクセスできます。これにより、リモートワークや複数の拠点を持つ企業でも、賃金管理がスムーズに行えます。

藤井 健介

監修:藤井 健介

社会保険労務士法人 日本経営労務 代表

特定社会保険労務士・ファイナンシャルプランナー・MBA

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